めずらグループのルーツと理念について
めずらグループの中核をなす医療(宗像医院)のルーツは明治元年に安東俊哉がこの地で診療所を開いたのが始まりで、以来150年以上脈々と昼夜を問わず代々の医師や看護師等が地域医療を引き受けてきました。
社会福祉法人のルーツは昭和33年に初代理事長(安東文二郎医学博士)が食糧不足による厳しい栄養事情や地域環境のなか、命を落としていく幼いこどもたちに、医療に携わりながら思いを馳せ「子供たちが豆から芽が出るようにすくすくと成長してほしい」という願いを込め、日本書紀に記されていた梅豆羅国(メズラノクニ)から梅の字ではなく芽を充てて財団法人芽豆羅の里を設立したことに始まります。同年、芽豆羅保育園を開園。その後、法人は社会福祉法人と組織変更し、芽豆羅保育園は幼保連携型認定こども園となりました。
現理事長(宗像文世)の下、介護保険制度導入の動きに合わせ、高齢化に対応するには医療だけでは不十分であると、この地域に必要な様々なニーズに対応するため、有料老人ホームやグループホーム、特別養護老人ホームなどの入所施設やデイサービスなどの通所系サービス、更にはヘルパー事業所、居宅サービスや地域包括支援センターなどの拡充に努め、この地域で暮らす人々が健康で安心して過ごせるようなサービス体系の構築に全力を挙げてきました。
芽豆羅の里の介護の理念は「生命(いのち)ある限り、その人がその人の人生を、その人らしく生きていくことを支援する」です。
例えば介護施設に入所された高齢者にもそれぞれの人生があり、ご家族がいることを忘れず、その人生の延長線上に新たな家族として、私たち職員が加えてもらっていると考えると、日々安心して、少しでも多くの楽しい時間を創出することが、送り出した家族に対しての責任でもあると考えます。
私たちの介護という仕事は高齢者一人ひとりに向き合って、見て、聞いて、感じて、考えて自分で判断して動くものであり、その結果は高齢者の表情や言葉、態度にすぐに表れます。マニュアル化できない個別ケース対応の考え方のベースはシンプルで、いつもご利用者の最善の利益に近づいているかを考え、「親切に」「やさしく」「笑顔で」「丁寧に」を心掛けるよう伝えています。
こども園の教育・保育方針は子供たち一人ひとりが将来、困難に直面しても乗り越えていくための自己肯定感の育成をベースに、それぞれの発達過程に応じた配慮をしつつも、主体性を育てる教育・保育をめざし、保育士からの細かなしつけや指導は極力行わず、失敗しても見守りながら自ら考え学んでいくことを大切にしています。